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ダイブツのイマダ「イマダイブツ焼きお披露目」
ダイブツのイマダ「イマダイブツ焼きお披露目」
ダイブツのイマダ「イマダイブツ焼きお披露目」 〜 大仏焼き職人として、焼き型の前に立った日のこと 〜
こんにちは。福岡経(ふくおか けい)です。
先日このブログで、私はamida coffeeの店長という立場から、高岡家守株式会社の代表としての仕事に比重を移していきます、とご報告させていただきました。読んでくださった皆さま、あたたかいお声をたくさんいただき、本当にありがとうございました。
ただ、今日書かせていただくのは、まちづくりの話ではありません。
本日9月19日(土)よる18時30分より、富山テレビ(BBT)さんの「ダイブツのイマダ!」で放送される回に、私はamida coffeeの大仏焼き職人として関わらせていただきました。
店長という肩書きを外したいまだからこそ、あえて書かせてください。今回のこれは、私にとって、職人としての名誉とプライドをかけたビッグプロジェクトでした。
◆「ダイブツのイマダ!」と、イマダイブツ焼きプロジェクト
「ダイブツのイマダ!」は、富山テレビさんの県民参加型エンターテインメント番組です。番組キャラクターの「イマダイブツくん」が、県民の皆さんの夢や願い、疑問や悩みに耳を傾け、そっと手を差し伸べてくれる——そういう番組です。
今回の企画は「イマダイブツ焼きプロジェクト」。
発端は、高岡銅器の鋳物職人さんの願いでした。高岡銅器でつくった焼き型で人形焼を販売し、県民の皆さんを笑顔にしたい。そのために、型を一から製作するところからスタートした企画です。
そしてついに焼き型が完成し、初めての販売に挑む。その回のお披露目に、焼き手としてご指名をいただきました。
高岡の鋳物の技でつくられた型で、高岡の大仏さまをかたどったお菓子を焼く。高岡大仏の真横で長年大仏焼きを焼き続けてきた人間として、これを断る理由はどこにもありませんでした。
◆ 正直に申し上げます。とても、苦労しました
ここからは、放送では語られないであろう裏側の話です。
私たちが日ごろamida coffeeで使っている大仏焼きの焼き型は、銅製のもので、もう15年以上ずっと焼き続けてきたものです。
15年というのは、道具にとって決して短い時間ではありません。油がしっかりと染み込み、火の通り方も安定し、型そのものが仕事を覚えてくれている状態です。焼き菓子の型というのは、使い込むほどに育ちます。最高の焼き味が出せるようになるまでに、それだけの年月がかかるということです。
一方、今回のイマダイブツ焼きの焼き型は、新調されたばかりのものでした。
当然ながら、油はまだ馴染んでいません。熱がまんべんなく伝わるほど焼き込まれてもいません。同じ「焼き型」という言葉でくくれないくらい、勝手が違います。
生地が張りつく。火の入り方が読めない。焼き色が思ったところに出ない。
現場では、正直かなり苦労しました。
◆ それでも成立したのは、あの生地だったからです
では、なぜ最終的にきちんとした商品として焼き上げることができたのか。
いちばん大きかったのは、私たちが日ごろから仕込んでいる自家製の大仏焼きの生地を使わせていただけたからです。これに尽きます。
私たちの生地は、市販の既製ミックス粉ではありません。
・富山県産の小麦粉 ・富山県産の牛乳・地元・小矢部産の平飼い卵 ・国産バター100%
この三つで、毎日お店で仕込んでいるものです。
素材が違うと、生地の性格そのものが変わります。バターがきちんと入った生地は、型に対しての当たりがやさしい。卵の力があるから、火が不安定でもふくらみが逃げにくい。粉の質が良ければ、焼き上がりの肌もきれいに立ち上がってくれる。
まだ油の馴染んでいない、火の通りにくい新しい型。その条件を、この生地の地力が補ってくれました。そこに、長年の焼き手としての火加減の勘を合わせて、なんとかクリアできた——というのが実際のところです。
もし既製のミックス粉だったら、おそらくまともな商品にはならなかったと思います。
◆ 地産地消のカステラ焼きを、誇らしく思えた瞬間
日ごろ、私たちは「美味しくて、しっかりとしたものをお客様にお出しする」というスタイルを、ただ愚直に続けてきました。
富山県産の小麦を使うのも、小矢部の平飼い卵を選ぶのも、国産バターを100%入れるのも、テレビに映るためにやってきたことではありません。毎日、大仏さまの足元に来てくださるお客様に、胸を張って出せるものをつくりたかった。それだけです。
その積み重ねが、まさかこういう場面で効いてくるとは思っていませんでした。
生意気を承知で申し上げると、もし私が焼き役として抜擢されていなければ、この企画は成立しなかったかもしれない——現場で、密かにそう思っていました。
影の立役者だと思ってほしいわけではありません。自己満足で構わないのです。ただ、自分たちが日ごろカフェ事業の中でやってきた地産地消のカステラ焼きが、これほど誇らしく思えた瞬間はありませんでした。
肩書きが変わっても、私が焼き手であることは変わりません。そのことを、あの焼き型の前で確かめさせてもらった気がしています。
◆ 感謝を込めて
このような機会をくださった関係者の皆さま、高岡銅器の職人の皆さま、そして当日の現場を支えてくださった放送局のスタッフの皆さまに、心より御礼申し上げます。
高岡の鋳物の技と、富山の素材と、大仏さまの姿。それが一つのお菓子の上で重なった企画でした。高岡という土地でものづくりが続いてきたことの意味を、焼き型越しにあらためて教えていただいたように思います。
放送は本日9月19日(土)よる18時30分から、富山テレビ「ダイブツのイマダ!」です。ぜひご覧ください。
そして番組をご覧になったら、ぜひ高岡大仏の足元までお越しください。amida coffeeでは、15年育てた銅の型で焼いた大仏焼きを、今日もお出ししています。テレビの向こうの一個が、目の前で焼き上がる。その瞬間を見ていただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
amida coffee 大仏焼き職人/高岡家守株式会社 代表取締役 福岡 経
追伸ではございますが、見逃し放送TVerで今回の番組が見ることができます。以下のURLをクリックいただければ、配信から1週間程度見ることができます。ぜひご覧ください!
☕ 19HITOYASUMI COFFEE(19ひとやすみ)& amidacoffee
富山県西部を拠点に約20年。自家焙煎コーヒーと手づくりのお菓子のお店です。 戸出店/砺波店/南砺店/総曲輪店/amida coffee 高岡大仏店
📍 amida coffee(アミダコーヒー) 富山県高岡市/高岡大仏すぐそば









